ChatGPTの回答が浅い原因|質問文に足りない条件

AI活用・質問設計

ChatGPTに質問しても、誰にでも当てはまる説明しか返らない。
情報は多いのに、結局どうすればよいか分からない。

このようなときは、質問を長くする前に、返ってきた回答の何が使えないのかを決めます。

そのうえで、依頼内容、目的、前提、範囲、出力形式のうち、足りない条件だけを質問文へ追加します。

重要なのは、最初から完璧な質問を作ることではありません。指示を変える前と後で、返ってくる回答がどう変わったかを確認することです。

ChatGPTの回答が浅いときは質問文の条件を確認する

ChatGPTの回答が浅くなる原因の一つは、回答に必要な判断材料が質問文に入っていないことです。

たとえば「この記事を評価してください」とだけ頼んだ場合、ChatGPTには次のことが分かりません。

  • 何のために評価するのか
  • どこを評価するのか
  • 何を基準に合否を決めるのか
  • 改善案を広く出すのか、必須修整だけを出すのか
  • どの形式で返せばよいのか

そのため、間違いではないものの、誰にでも当てはまる一般的な助言が返りやすくなります。

OpenAI公式でも、良い指示の基本として、依頼する作業、役立つ背景情報、望む出力を伝える方法が案内されています。

ただし、条件をすべて長く書けばよいわけではありません。返ってきた回答を確認し、足りない条件だけを追加します。

返ってきた回答の何が使えないのかを決める

「回答が浅い」というだけでは、質問文のどこを直せばよいか分かりません。

まず、返ってきた回答の問題を具体的にします。

  • 誰にでも当てはまる説明しかない
  • 情報は並んでいるが、どう判断すればよいか分からない
  • 自分が伝えた状況や数字が反映されていない
  • 求めていない範囲まで話が広がっている
  • 直すべき場所が具体的に示されていない
  • 読んだ後に何をすればよいか分からない

この中から、今回直したい問題を一つ選びます。

問題を一つに絞れば、質問文へ追加する条件も選びやすくなります。

質問文に足りない5つの条件

1.何をしてほしいか

最初に、ChatGPTへ何の作業を頼むのかを示します。

「教えて」「考えて」「評価して」だけでは、どこまで行えばよいか判断できません。

要約、調査、比較、原因確認、合否判定、文章作成など、求める作業を具体的にします。

たとえば記事の評価であれば、「良い点を挙げる」のか「公開前に必ず直す箇所を検査する」のかで、返ってくる回答は変わります。

2.何のために使うか

同じ質問でも、目的によって必要な回答は異なります。

情報収集が目的なのか、候補を比較したいのか、実行するか判断したいのかを伝えます。

目的が分かれば、ChatGPTは関係する情報を優先しやすくなります。

3.判断に必要な前提は何か

対象者、現在の状態、使用環境、数字、すでに試したことなどを伝えます。

たとえばExcelの質問でも、表の配置や使っている数式が分からなければ、一般的な操作方法までしか答えられません。

自分の状況に合わせた回答が必要な場合は、その判断に必要な前提を渡します。

4.どこまで扱うか

扱う範囲と、扱わない範囲を決めます。

範囲を決めていないと、質問に関係する情報が広く並び、必要な答えが埋もれることがあります。

評価や比較を頼む場合は、何を基準に判断するのか、どのような提案を除外するのかも指定します。

5.どのように返してほしいか

文章の長さだけでなく、返答の順番や項目を指定します。

たとえば、次のように指示できます。

  • 最初に結論を示す
  • 確認する順番で並べる
  • 該当箇所、理由、修整内容の順で示す
  • 表で比較する
  • 必須項目だけに絞る

返答の形式を指定すると、情報を探す手間を減らせます。

返ってきた回答から追加する条件を決める

質問文へ追加する条件は、返ってきた回答を見て決めます。

返ってきた回答足りない条件追加する指示追加後に狙う変化
誰にでも当てはまる一般論しかない対象・前提誰が、どの状況で使うのかを伝える自分の条件に合わせた回答へ絞る
情報は多いが結論がない目的何を決めるための回答かを伝える判断に必要な情報を優先させる
良い点と改善案が大量に出る判断基準・除外条件必須修整だけを出すよう指定する直す必要がある箇所だけに絞る
求めていない話まで広がる対象範囲扱う内容と扱わない内容を指定する今回必要な範囲だけを扱わせる
回答が長く、要点が見えない出力形式結論、理由、対応の順で返すよう指定する読む順番と判断箇所を明確にする
内容は理解できるが行動できない依頼する作業確認順や具体的な対応まで示すよう指定する次に行うことまで分かる回答にする

すべての条件を追加する必要はありません。

返ってきた回答の問題と関係する条件だけを追加します。

足りない条件だけを追加して質問を書き直す

質問文を最初から全部作り直す必要はありません。

  1. 返ってきた回答の使えない部分を一つ決める
  2. 表から足りない条件を選ぶ
  3. 元の質問へ、その条件だけを追加する
  4. 同じ質問をもう一度実行する
  5. 返ってきた回答の変化を確認する

たとえば、改善案が多すぎて何を直すべきか分からない場合は、次の条件を追加します。

好みによる改善案は除外し、公開前に必ず直す必要がある箇所だけを示してください。

回答が長くて要点が分からない場合は、出力形式を追加します。

最初に結論を示し、その後に理由と対応を示してください。

一つずつ追加すれば、どの指示によって回答が変わったかを確認できます。

依頼文を変えると返ってくる回答はどう変わるか

私はブログ記事をChatGPTに評価させた際、最初は次のような短い依頼をしていました。

変更前の依頼

このブログ記事を評価してください。

変更前に返ってきやすい回答

全体的に分かりやすく書かれています。SEOを意識してキーワードを追加すると、さらに良くなるでしょう。具体例や画像を増やすと、読者にも伝わりやすくなります。

内容自体は間違いとは限りません。

しかし、どこを直す必要があるのか、現在の状態で公開してよいのかは判断できません。

そこで、評価の目的、確認項目、除外条件、出力形式を追加します。

変更後の依頼

WordPressへ公開する記事を評価してください。

目的は、公開前に必ず直すべき箇所を特定することです。

誤情報、検索意図とのずれ、同じ説明の重複だけを確認してください。

好みによる改善案は除外してください。

修整が必要な場合は、該当箇所、理由、修整内容の順で示してください。

条件を追加した後の回答例

該当箇所
H2「表示回数が増えない原因」の後半

理由
記事タイトルは表示回数が0になる原因の確認ですが、本文後半がアクセス数を増やす方法まで広がっています。

修整内容
アクセスを増やす施策の説明を削除し、登録状態と検索クエリの確認までに範囲を戻してください。

変更前は「記事を良くするための一般的な助言」でした。

変更後は、公開前に直す場所と、その理由を判断できる回答へ変わっています。

命令文を長くしたことではなく、目的、確認範囲、除外条件、返答形式を明確にしたことが違いです。

条件を追加しても回答が浅いときに確認すること

質問文を具体化しても、必要な情報そのものがなければ、具体的な回答は作れません。

次の状態になっていないか確認します。

  • 判断に必要な資料や数字を渡していない
  • 一度に複数の作業を頼んでいる
  • 調査、分析、判断、文章作成を一つの依頼に混ぜている
  • 何を基準に良し悪しを決めるか自分でも決まっていない
  • 正解が一つに決まらない内容を断定させようとしている

何の情報が足りないか分からない場合は、先にChatGPTへ確認させる方法もあります。

この依頼へ回答する前に、判断に必要で不足している情報だけを質問してください。

不足情報への回答後に、本来の作業へ進めます。

まとめ

ChatGPTの回答が浅いときは、質問文へ条件を大量に追加する前に、返ってきた回答の何が使えないのかを決めます。

  1. 回答の使えない部分を一つ決める
  2. 足りない条件を特定する
  3. その条件だけを質問文へ追加する
  4. 指示を変える前と後の回答を比べる

一般論しか返らない場合と、結論が分からない場合では、追加すべき条件が異なります。

返ってきた回答から原因を分ければ、質問を長くするだけではなく、必要な指示によって回答を変えられます。

次に読む記事

市場調査では、質問を具体化するだけでなく、何を基準に市場や事業性を評価するかも先に決める必要があります。次の記事では、市場調査を依頼する前に決める評価軸を整理します。

ChatGPTに市場調査を頼む前に決める評価軸|浅い回答を避ける聞き方


参考情報

※本記事にはアフィリエイト広告が含まれる場合があります。
収益の有無に関わらず、読者目線での体験や生活に役立つ情報を最優先に執筆しています。

AI活用・質問設計

コメント