見落とすと赤字、差し引く7つのコスト

基礎知識

結論
不動産投資の利益は「家賃収入 − コスト」。
固定資産税や修繕費など7つのコストを最初に差し引くことで、“表面黒字・実質赤字”を防げます。


不動産投資の利益は「差し引き」から始まる

まず、不動産投資 の利益は「家賃収入−経費」で決まります。
この「経費」を軽く見ると、表面上は黒字でも手残りゼロになることがあります。

Calminvestでは、家賃10万円の例で次のように整理しています。

コスト項目内容月の目安(家賃10万円の場合)
固定資産税・都市計画税市町村課税(標準税率:評価額×1.4%)約0.5万円
管理費・修繕積立金共用部維持・管理会社手数料など約2.0万円
火災保険建物・設備の保険料約0.5万円
共用電気・清掃費共用灯・清掃業者への委託約0.3万円
雑費・法定点検消耗品・水質・消防点検など約0.2万円
広告費・仲介手数料入退去時の募集費年単位で計上
修繕積立・更新準備金設備更新・大規模修繕への積立年単位で計上


家賃30万円のとき、月2万円しかコストを見ていなかったが、実際には約3万円発生。
年間で12万円の差となり、以後は「先に差し引く」方式に変更しました。

関連記事利回りと返済比率、どっちを優先?では、返済とコストのバランスを数値で比較しています。


コスト7つは「年単位」で積み上げて管理する

結論 → 固定費・変動費・将来費の3区分に分けて、年単位で積み上げる
理由 → 税金や修繕は年度ごとに集中し、月ごとの平均では見えにくいからです。

区分主な費目管理のコツ
固定費固定資産税・保険・管理費年額を算出して毎月積立
変動費修繕・広告・雑費固定費とは別に積立
将来費長期修繕・更新費備え用の20%の残りを積立


家賃30万円の場合、月6〜7万円、年間約80万円を確保。
税金や突然の修繕が重なっても、家計を崩さずに運用できます。

文脈アンカー①:
返済負担を数値で把握するには返済比率とは?無理のない目安と計算を参考に。


赤字を防ぐ「差し引きの順番」

結論 → コストは「最後に払う」ではなく「最初に引く」。
理由 → 先に引けば、残り=本当の手残りが明確になり、家計も安定します。

  1. 家賃収入を得る
  2. 返済(30%)、上記3項目(家賃の20%)を先に差し引く
  3. 生活費や再投資へ


どんぶり勘定では計画が立てれず3年目にして先取り支出を始めました。
収入は同じでも「先に引く」だけで再投資の判断がスムーズになり交渉も有利に。

関連記事:空室・広告費を含めた対策は空室対策は「2分前」で決まるで紹介。


まとめ

  • コスト7項目を先に引くと“見かけ黒字”を防げる
  • 年単位の積立で、支出が集中しても慌てない
  • 固定費・変動費・将来費に分けておくと継続しやすい

今日ためしてみること

  1. 固定資産税・管理費・保険料を年額で書き出す
  2. 家賃入金ごとに積立額(約20〜25%)を設定
  3. 1年分のコスト実績を表にまとめて可視化

FAQ

Q1. 固定資産税はいくら見込めばいい?
A. 標準税率は評価額×1.4%。都市計画税が加算される地域もあるため、市町村の課税明細で確認しましょう。

Q2. 管理費・修繕積立金の「月2万円」は高い?
A. 家賃10万円例での目安です。築年数や管理形態によって前後するため、自物件の見積書で実額を確認してください。

Q3. コストを削るコツは?
A. 削るより「先取り管理」。月ごとに積立しておけば、突発費用にも慌てず対応できます。


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