Excelの条件付き書式が反映されない原因|数式・範囲・列固定の確認順

Excel・数字整理

Excelで条件付き書式を設定したのに、条件に合うセルへ色がつかないことがあります。

ほかにも、次のような状態があります。

  • 一部の行にしか色がつかない
  • 1行ずれたセルへ色がつく
  • すべての行が同じ色になる
  • 設定した色とは違う色が表示される

このとき、数式だけを何度も書き直しても、原因が適用範囲や別のルールにあれば直りません。

私も、2列目と3列目を比較して3列目を赤字・太字にしようとしたとき、数式、選択範囲、セル参照のどこが違うのか判断できませんでした。

条件付き書式が意図どおりに反映されない場合は、次の順番で確認します。

  1. 確認するルールを表示する
  2. 適用先を確認する
  3. 適用先の先頭行と数式の行番号をそろえる
  4. 数式がTRUEになるか確認する
  5. ドル記号の位置を確認する
  6. 複数ルールの優先順位を確認する

この記事では、前の記事で設定した次の条件付き書式を例に、色がつかない原因を切り分けます。

  • 適用先:=$C$2:$C$100
  • 数式:=$B2>$C2
  • 書式:赤字・太字

条件付き書式をまだ設定していない場合は、先に2列を比較する数式と適用範囲を設定してください。

Excelで2つの列を比較して赤字にする方法|条件付き書式の数式と範囲

症状から最初に確認する場所を決める

最初に、現在の症状と確認する場所を対応させます。

症状最初に確認する場所
どのセルにも色がつかない数式の結果とルールの有無
2行目など一部だけ色がつく適用先
1行ずれて色がつく適用先の先頭行と数式の行番号
すべての行が同じ結果になる行番号のドル記号
反対の条件で色がつく比較するセルと不等号の向き
設定した色と違う色になる複数ルールの優先順位

この表だけで原因を断定するのではなく、最初に確認する場所を決めるために使います。

手当たり次第に設定を変更せず、現在のルールを上から順番に確認します。

「ルールの管理」で確認するルールを表示する

最初に、現在設定されている条件付き書式を開きます。

  1. 色がつかないセルがあるシートを開く
  2. 「ホーム」タブを選ぶ
  3. 「条件付き書式」を選ぶ
  4. 「ルールの管理」を選ぶ

「条件付き書式ルールの管理」画面が開きます。

目的のルールが表示されない場合は、「書式ルールの表示」で、確認するセル範囲またはワークシートを選びます。

Microsoft公式でも、ルールの管理画面では、ルールの内容、書式、適用されるセル範囲、優先順位などを確認できると説明されています。

参考:条件付き書式を使用してExcelの情報を強調表示する|Microsoftサポート

ルールが表示されないまま新しいルールを追加すると、同じような設定が複数作られる可能性があります。

まずは、修正したい既存ルールが表示されているか確認してください。

「適用先」が色をつけたい範囲になっているか確認する

次に、「適用先」を確認します。

適用先とは、条件付き書式を効かせるセルの範囲です。

今回の正しい適用先は次のとおりです。

=$C$2:$C$100

今週の数字が入っているC2からC100までが対象です。

次の状態になっていないか確認します。

適用先起きること
=$C$2C2にしか反映されない
=$C$2:$C$50C51以降には反映されない
=$B$2:$B$100今週のC列ではなくB列へ書式がつく
=$C$3:$C$100C2が適用範囲から外れる

一部の行にしか色がつかない場合は、数式より先に、必要な行まで適用先へ含まれているか確認します。

適用先を修正したら、「適用」を選び、表示が変わるか確認してください。

適用先の先頭行と数式の行番号をそろえる

適用先が正しくても、数式の基準行がずれていると、別の行の数字で判定されます。

今回の正しい組み合わせは次のとおりです。

適用先数式
=$C$2:$C$100=$B2>$C2

適用先の最初のセルがC2なので、数式もB2とC2を比較します。

次の組み合わせでは、意図した結果になりません。

適用先数式起きること
=$C$2:$C$100=$B3>$C3C2をB3とC3の数字で判定する
=$C$2:$C$100=$B$2>$C$2すべての行をB2とC2だけで判定する

1行ずれて色がつく場合は、適用先の開始行と数式の行番号を確認してください。

ドル記号で固定する場所を確認する

今回の数式は次のとおりです。

=$B2>$C2

$B2はB列を固定し、行番号は判定する行に合わせて変わります。

同じように、$C2もC列を固定し、行番号は変わります。

列または行のどちらか一方だけを固定する参照を、複合参照といいます。

参考:相対参照、絶対参照、複合参照を切り替える|Microsoftサポート

数式を次のようにすると、行番号まで固定されます。

=$B$2>$C$2

この場合、C3以降もB2とC2だけを比較します。

そのため、2行目の判定結果によって、すべての行へ同じ書式がついたり、すべての行に書式がつかなかったりします。

数式をセルへ入力してTRUE・FALSEを確認する

適用先と行番号を確認しても原因が分からない場合は、条件付き書式と同じ数式を、空いているセルへ入力します。

たとえば、D2へ次の数式を入力します。

=$B2>$C2

その数式を下へコピーします。

商品B列:前週C列:今週D列:数式の結果
商品A2015TRUE
商品B1822FALSE
商品C3025TRUE

TRUEは条件が成立している状態、FALSEは条件が成立していない状態です。

今回の数式では、前週のB列が今週のC列より大きければTRUEになります。

Microsoft公式では、数式を使う条件付き書式は、TRUEまたはFALSEを返す数式にする必要があると説明されています。

参考:条件付き書式を使用してExcelの情報を強調表示する|Microsoftサポート

結果によって、次に確認する場所を分けます。

TRUEなのに色がつかない場合

数式の条件は成立しています。

次を確認します。

  • 適用先に対象セルが含まれているか
  • 赤字や背景色などの書式が設定されているか
  • 別の条件付き書式と競合していないか

FALSEになる行がおかしい場合

条件付き書式ではなく、比較式の内容を確認します。

  • B列とC列を逆にしていないか
  • ><の向きを間違えていないか
  • 比較したい行を参照しているか

今回の条件は「B列がC列より大きい場合」なので、正しい数式は次です。

=$B2>$C2

エラーになる場合

数式がエラーになる場合は、参照しているセルや数式を確認します。

条件付き書式の判定に使う数式がエラーになると、そのセルには意図した書式が反映されません。

参考:条件付き書式を使用してExcelの情報を強調表示する|Microsoftサポート

確認が終わったら、検査用に入力したD列の数式は削除して構いません。

複数のルールと優先順位を確認する

適用先と数式が正しいのに、設定した色と違う表示になる場合は、同じ範囲に複数のルールが設定されていないか確認します。

「条件付き書式ルールの管理」画面で、次を確認してください。

  • 同じC列へ複数のルールが設定されていないか
  • 同じ文字色や背景色を変更するルールがないか
  • コピーや貼り付けによって似たルールが増えていないか
  • 必要なルールが一覧の下にないか

複数のルールが同じセルに当てはまり、指定する書式が競合する場合は、一覧で上にあるルールが優先されます。

また、条件付き書式が設定されたセルをコピーや貼り付けしたことで、コピー先に新しいルールが作られる場合があります。

参考:条件付き書式を使用してExcelの情報を強調表示する|Microsoftサポート

不要なルールがある場合は、そのルールを選択して削除します。

優先したいルールが下にある場合は、ルールの順番を変更して表示を確認してください。

修正後の完成状態を確認する

今回の条件は、前週より今週の数字が少ない場合に、今週の数字を赤字・太字にする設定です。

正しい状態は次のとおりです。

商品前週今週条件付き書式
商品A2015TRUE
商品B1822FALSE
商品C3025TRUE

最後に、次の項目を確認します。

  1. 適用先が=$C$2:$C$100になっている
  2. 数式が=$B2>$C2になっている
  3. 適用先と数式が同じ2行目から始まっている
  4. 商品Aと商品Cの数式がTRUEになる
  5. 商品Aと商品Cの今週の数字だけが赤字・太字になる
  6. 不要な条件付き書式が重なっていない

ここまで一致すれば、条件付き書式は意図した範囲へ反映されています。

まとめ|適用先から順番に原因を分ける

条件付き書式が反映されない場合は、数式だけを繰り返し変更せず、次の順番で確認します。

  1. 「ルールの管理」で対象のルールを表示する
  2. 適用先に必要なセルが含まれているか確認する
  3. 適用先の先頭行と数式の行番号をそろえる
  4. 数式をセルへ入力し、TRUE・FALSEを確認する
  5. ドル記号で行番号を固定していないか確認する
  6. 複数ルールの優先順位を確認する

数式がTRUEになるのに色がつかない場合は、適用先、書式、別ルールを確認します。

想定した行がFALSEになる場合は、比較するセルと不等号の向きを確認します。

症状から最初に見る場所を決め、一つずつ確認すれば、数式・範囲・列固定のどこに原因があるかを切り分けられます。

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